介護にかかる費用の説明の前に、その基礎となる介護保険制度について簡単に説明します。

介護保険制度は、高齢者が、介護が必要になっても、住み慣れた地域や住まいで尊厳ある自立した生活を送ることができるよう、
2000年にスタートした制度です。

各市町村(もしくは広域連合など)を保険者とし、40歳以上の住民が被保険者として加入します。
税金と、被保険者が支払う保険料を財源に運営されます。
介護サービスを利用したときに支払う金額(介護報酬)のうち、9割は介護保険の財源からサービスを提供した事業者に支払われ、
残りの1割分の料金を、サービスを利用した被保険者が事業者に支払うという仕組みになっています。

介護報酬は、サービスを利用する地域やその事業所の特性などによって加算が異なり、
同じサービスを利用していても、地域や事業所が違えば料金が違うというシステムになります。
なので、このサイトで紹介する費用についても、介護保険のサービスに関しては概算でしかお伝えできませんのでご了承ください。

この制度により、介護が必要な状態になった時に、
費用の負担が少なく、介護サービスを受けることができるようになりました。

反面、サービスの利用者が増えることで、介護報酬の額が膨らみ続け、
年々、被保険者(40歳以上の住民)が支払う保険料が増えているということや、
地域ごとに高齢者人口なども異なることから保険料に地域格差が拡大しているということも問題となっています。

この介護保険制度をどのように運営していくかが、今後の高齢化社会の大きなポイントでもあります。