Month7月 2015

負担限度額認定には通帳のコピー提出が必須に!

負担限度額認定のハードルに預金の確認が!

先ほど介護保険の負担限度額認定について説明しましたが、
平成27年4月の法改正でこの制度が大きく変わりました。

まず、これまで負担限度額認定の対象となっていたのは、市民税が非課税の世帯
市民税の決定は、所得によって決まり、所得の多い順に、所得割・均等割・非課税と課税の種類が決められます。
このうちの非課税に該当する方が負担限度額認定を受け、施設利用時の食費や居住費を軽減することが出来ました。

ただ、所得自体は少なくても、もともと資産を多く持っているという方もいるため、
そこからも負担をできるだけしてもらおうという観点から、
市民税が非課税と言う条件に加え、以下のような資産の要件が加えられました。

①本人、本人が属する世帯の世帯員及び配偶者(※1)が市町村⺠税非課税
本人及び配偶者の預貯金等(※2)の資産の額の合計が2,000万円以下
(配偶者がいない場合は、本人の預貯金等の資産の額が1,000万円以下

 ※1・・・配偶者が、住⺠基本台帳上、別世帯の場合でも含めます。
 ※2・・・預貯金(普通・定期)や有価証券等をいいます。主な例は下表のとおりです。

・預貯金(普通・定期):すべての口座の表紙及び最終記帳ページ等、口座名義及び残高の確認ができる書類
 (最後に記帳してから2か月以内のもの)
・現金 :―
・有価証券(株式・国債・地方債・社債等) :証券会社や銀行の口座残高の写し等
・金・銀(積立購入を含む)等、購入先の口座残高によって時価評価額が容易に把握できる貴金属: 購入先の銀行等の口座残高の写し等
・投資信託:銀行、信託会社、証券会社等の口座残高の写し等
・負債(住宅ローン等) :残高証明書等

さて、預貯金等の中にはタンス預金している現金も含まれています。
なんだか、国税が差し押さえにでも来たのかという勢いですね。
これらの資産を示す資料などが提出できない場合、この限度額認定を受けることが出来ません

しかし、実際問題。この要件に間違いなく該当している方でも、
通帳がどこにあるのか紛失してしまった、とか、
どこにどのくらい預金があるのか誰も把握ができていない、とか、
認知症の独居など、確認する資料を準備することが出来ない方も多いわけです。
それでも、行政はそれを提出しろと突っぱねます。

実際の事例ですが、
これまでも負担限度額の認定を受けていた方で、子どもとの二人暮らしでした。
その子どもが急病で入院。
本人は緊急的にショートステイ入所。
負担限度額の認定更新をしようとするも、通帳などがどこにあるのかわからず、資料の用意ができない。
それを保険者に相談すると、回答は以下のようなものでした。

「通帳の写しがない限り、負担限度額認定申請を受け付けることはできません。」

はっきり言って、必要な人が必要なサービスを使えない状況が起きるわけです。

この制度改正、やはりマイナンバー制度とセットで行うべきだったはずです。
マイナンバー制度については情報セキュリティの問題で、まだまだ改善しなければいけない状況です。

だとしたら、負担限度額の制度変更もマイナンバー制度に合わせることが筋だと思うのですが、いかがでしょう。


負担限度額認定とは

負担限度額認定で施設での1日の食費を300円に!

さて、平成27年4月の介護保険法の改正で大きく変わった介護のお金について紹介していきます。

負担割合(自己負担2割)の変更について先ほど紹介しましたが、それに次ぐ影響力の大きな改正が負担限度額認定についての改正です。
まず、この負担限度額というものについて確認しましょう。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設での入所やショートステイを利用する際、
介護保険で定められている自己負担分の料金以外にも、費用負担が発生します。
その大きなものが食費と居住費(滞在費=お部屋代)です。
この自己負担を軽減するための制度が負担限度額認定です。

本人及び本人の属する世帯の全員が市民税非課税の場合、
この負担限度額認定の申請を行うことで、
食費・居住費の自己負担を軽減することが出来ます。
認定にも所得等により細かく段階が定められており、
一番負担の軽くなる第1段階では食費の自己負担は1日300円となります。

認定を受けて、発行された負担限度額認定証を施設に提示することで、
自己負担の軽減を図ることが出来ます。

このように、経済的に非常に大きな援助となるこの負担限度額認定ですが、
この制度が大きく変わっていますので紹介します。